黒い☆安息日さんの感想・レビュー

ダブル (幻冬舎文庫)

著者 : 深町秋生

• 幻冬舎 (2012年10月10日発売)

２０代前半にやたら嵌った大藪春彦、３０台後半に嵌った馳星周、チョーユンファの映画、タランティーノ作品…そんな王道アウトローアクションの系譜を忠実にたどる小説。

もうこんな生々しいの食傷や…と思っていたが、スピード感あふれる展開と、それを支える文章で読ませてくれる。あまり深いことを考えずに読むのにぴったり。

破たんしている箇所も絶対あるはず、何度か「え？おかしない？」と思うこともあったが、そういうのは「置いといてぇ」精神で流していけば、読み終わった後に「あぁオモロかった」と気持ち良くページを閉じれる。

暴力を娯楽にしていいのは、フィクションエンタメの世界だけ。この作品はその娯楽を存分に味あわせてくれるぞ！

感想投稿日 : 2019年3月26日

読了日 : 2019年3月25日

本棚登録日 : 2019年3月14日