遠田潤子らしい、人生の艱難辛苦を耐え忍んで生きる人々の物語。相変わらずツラいのにページを繰ってしまう重たオモロい小説。
孤児院から鷹匠にもらわれる主人公、神楽をおどる巫女のヒロイン、彼らをめぐる人間関係のあれこれ。「あの子は実はあの人の子で」「彼ら夫婦は破たんしていて、あの人とあの人が出来てて」「田舎の風習、土地のしがらみから逃れられない」「狭い世間でのプライバシーのない監視社会」…
これらを合わせると、お昼のメロドラマや昭和おしん的艱難辛苦ワールドになってしまうのだが、遠田潤子はそれをブルーズに変えてきた。この作品もそうなのだが、若干メロドラマ臭が増えているように思う。そこが☆ー1減点なのだが、
俺の好みが変わったのか、遠田潤子が作風を変えてきたのか…
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本小説
- 感想投稿日 : 2019年12月27日
- 読了日 : 2019年12月26日
- 本棚登録日 : 2019年12月22日
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