これから始まる「新しい世界経済」の教科書: スティグリッツ教授の

  • 徳間書店 (2016年2月18日発売)
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将来予測を経済学の視点から語っているのかと思って手に取ったら、アメリカ経済の問題点を語っている本でした。やられた。

経済全体でみたら成長していても、成長しているのは最上層だけで、中間層以下は貧困に喘いでいると、しかもそれが出生に影響を受けていると言うのは改めて悲惨。でも日本なんか成長もしてないからトリクルダウンなんて起こりようがないんだぜ?とかって皮肉も言いたくなる。

個人的には富裕層をディスるのは違うと思っていて、問題なのは相対評価ではなく絶対値としての貧困層がいること。そこだけ社会保障でカバーできればあとは自由競争ってのが一番管理コストはかからないよね。まあ、中間層には嫌がられそうだから選挙では弱そうなシナリオだけど笑

トリクルダウンは、起きなかった
不動産のようなレントで富が積み上がる
アメリカも結局親の学歴に左右される
経済的移動性が弱い(貧困層は貧困のまま)
規制緩和が再規制になっていた
テクノロジーは市場支配力を強める
最賃や福利厚生が機能していない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年9月11日
読了日 : 2018年9月11日
本棚登録日 : 2018年9月11日

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