日本でいちばん大切にしたい会社

著者 :
  • あさ出版 (2008年3月21日発売)
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感想 : 531
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■書名

書名:日本でいちばん大切にしたい会社
著者:坂本 光司

■概要

なぜこの会社には、4000人もの学生が入社を希望するのか?なぜこの
会社は、48年間も増収増益を続けられたのか?なぜこの会社の話を聞
いて、人は涙を流すのか?6000社のフィールドワークで見出した
「日本一」価値ある企業。
(From amazon)

■感想

まず、紹介されている企業については、どの企業も素晴らしい企業
努力や企業経営だと感じます。
どの企業も、

 「当たり前でありながら実践を進められると綺麗事と一蹴されること」

を、本当に見事に実践しています。

ここに書かれていない事も当然数々やっているのだろうと思います。
どこも素晴らしい企業です。

しかしながら、この著者の紹介の仕方が下手すぎます。
特に以下の2点が気になりました。

 ・この本は誰向けなのか?
 ・言っている事に説得力がない。(この著者自身、自分で何もやっていない)

この本、経営者が読んだら、「で?そのやり方は?」となるはずです。
何一つ細かい具体例が記載されていないからです。
経営者レベルの人であれば、ここに書いてある方針ぐらいみんな知
っています。
知らないのは、そのやり方のはずですが、そういう部分が一切紹介
されていません。

また、書いてあることは正論なのですが、感情的に書きすぎて、???
という箇所が多いです。

特に、「問題は内ではなく外にあり、変わろうとしない経営者をダメだ!」
と何度も非難しておきながら、自分は、何も罪のない他人にやつあたり
するくだりがあります。もはや、この人バカなの??というレベルです。

『あまりに申し訳なく、あまりに恥ずかしくて、誰が悪いというわ
けではありませんが、帰りのバスのなかで、全員を大声で叱りつけ
てしまいました。』

「誰が悪いというわけではない」って、今までの理論では、お前が
悪いのでは???
実際、著者たちが、ただ、リスクヘッジが出来ていないだけだし。

この一文を読んで、こいつだめだ・・・と思う読者多いと思うけど。
(勿論、色々考えて読めば、真意はそこではない!と言うのはなんと
なく分かるけど、人に伝える本で伝えたい部分が伝わらないような
文章を書いている時点でダメでしょう。)

あと、この人は、具体的に何をしているのだろう?
人の仕事に胡坐を書いて、おこぼれをもらって仕事をしているだけ
のように思えるのだが??

「なぜ他の企業は、~~のようにやらないのか」という文章が何度も
見受けられるが、この人は、やっているのかな?
この人は、障害者を雇っているのかな?
この人は、企業を立ち上げて、どれだけ利益を出して、どれだか世の
中のためにやっているのだろう?
自分でやってないこと、出来ないことを偉そうに言う資格は無いと
思うのだけど。

上に書いたように、この本に紹介されている企業の経営者が、色々
という分には、説得力もあるし、自分で実践しているのだから、そ
の権利もあると思います。

でも、この著者は一体、どういう企業で何をしたの?

正論振りかざして、自分が偉いと勘違いしているのは、失笑を誘う
だけだと思う。

紹介されている会社、企業は本当に素晴らしいと思いますが、その
紹介の仕方が最悪という本ですね。

人の仕事の力で仕事しないで、自分の力で仕事をしてからエラそう
に書いてもらいたいものです。
そうでないなら、客観的に紹介するべきであり、著書の力量不足が
顕著に表れた本です。

定価で買わないで良かった・・・・

■自分がこの作品のPOPを作るとしたら?(最大5行)

紹介されている企業は、どれも素晴らしいですし、事例集として
読むのであれば、良いと思います。
しかし、具体的に何かを得たいのであれば、この本は向きません。
あくまで事例集として、楽しむ本です。

■気になった点

・創ることが、会社の使命なのです。

・敵を作らないから、喧嘩をしない。
 オンリーワンを目指す。

・急成長して大きくなった会社は、必ず、いつか周りに迷惑をかける
 ことになるのです。

・世の中に本当に必要なものを作っているから、業績がいいのです。

・お客様の都合を考えると、年中無休になるのです。

・儲かるか、儲からないかではなく、正しいか、正しくないか?で
 判断するべきなのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本:ビジネス
感想投稿日 : 2014年12月15日
読了日 : 2014年12月15日
本棚登録日 : 2014年12月15日

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