雨降らす花 (三千寵愛在一身シリーズ) (コバルト文庫)

  • 集英社 (2011年2月1日発売)
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本棚登録 : 75
感想 : 6
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「どうか、君のこれからの人生が、光に満ちたものであるように」

内容紹介です。

峻国で女官をしている鹿蓮姫。彼女は居心地の良い後宮で、日々、物語を書くなどして気ままに暮らしていた。そんなある日、物語を書いているところに、異国の青年が現れる。星流と名乗る金髪の青年は、訝しむ蓮姫をよそに、峻の文化についてあれこれと尋ねてくるように。後に、彼は水章国という小国の王子だと知るが、彼の故郷を想う気持ちに心を打たれ、蓮姫は強く惹かれるようになり…!?


と、いうことで。シリーズ二作目です。
前作の終わりを引き継いでのお話。
このお話って主人公の二人が相思相愛になるまでのお話なんですけども、個人的にはそっからが大変なんじゃないのかなっと思います。
相思相愛になってから、水章国に認められるまでの方が、お話になるような気がしたんですけども、いかがでしょう?

いや、だって蓮姫って高官の娘とかじゃないですよね?
どっちかというと、あんまり身分高くないですよね?
そんな子が小国といえども、一国の王妃になるのって無理あり過ぎでしょう。
もちろん、物語としては成り上がり者としてあり、ですけれど、成り上がる過程、きちんと描いて頂かないと。

が、理鷲(前作のヒーロー。が、漢字が違うような気がする)の非道というか、自分勝手さ満載でした。
このお話で彼の冷酷っぷりが理解出来ました(前作ではただのヘタレのダメ男だったんだもん)
もう一度いうが、小国といえども一国の王子の結婚相手を勝手に決めるな!
自分が大国だから、絶対に従うって?
なんつー横暴っぷり。
そしてそれをすんなり受け入れそうになる星流。
あなた、本当に王族ですか?

私、王族なんてものにはなったことありませんが(そりゃそうだ)それじゃ駄目だろうってことぐらいは想像つきますぜ?

物語にあまりリアリティは求めない方ではあるんですが、あまりに突拍子もないと読んでて困っちゃいます。
既存概念を利用するなら、それなりに沿うようにしていただきたいなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: はるおかりの
感想投稿日 : 2012年10月5日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年10月5日

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