東京下町の商店街にある老舗洋菓子店「プティ・フール」を舞台に繰り広げられる6編の連作短編集…。菓子職人のおじいちゃんとお店を支えるおばあちゃん、そんな2人のもとで働く孫娘の亜樹、新米弁護士で亜樹と婚約中の祐介、亜樹に憧れを抱く元同僚の澄孝、澄孝のことが好きなネイリストの美波、お店の常連でシュークリームを買い込む美佐江…そして、沢山のスィーツもいい感じでストーリーに味わいを添えてくれます!
普段あまり本格的なスイーツには縁のない私ですが、作中に出てきたスイーツを検索して、あぁ~これ!おいしそうっ♪みたいな感じでちょっと幸せな気持ちになりました!でも一番食べてみたいのは、おじいちゃんの作るオーソドックスなシュークリームだったりします…。
ストーリー的には登場する人々が葛藤を経て、最終的には自分を認めてあげられるようになる…ような印象の内容でしたね。私的には亜樹は新しいものを「プティ・フール」に取り入れて自分のカラーを前面に押し出したい気持ちもわかるけれど、ここまでおじいちゃんとおばあちゃんが守ってきた伝統みたいなものも大事にしてほしいと思ってしまいました。まっすぐでぶれない気持ちを亜樹も美波も持っているけれど、美波を応援したくなりました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
千早茜
- 感想投稿日 : 2023年1月16日
- 読了日 : 2023年1月16日
- 本棚登録日 : 2023年1月15日
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