計算する生命 (新潮文庫 も 42-2)

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  • 新潮社 (2023年11月29日発売)
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トークン メソポタミア 数える対象と紐付け → 粘土板の記号へ
算用数字 16世紀に普及 10個の記号であらゆる数を書き表す
数直線 数を「量」ではなく「位置」を表す 
虚数 平面 数直線の0の前後でなく上下にある

計算+演繹という推論  仮説から出発 推論を頼りに結論を導く
 ギリシャ数学 図と口語による定型表現 知的ゲーム
 ユークリッド「原論」BC3C 12世紀アラビア経由で西欧へ 

高校までの数学=18世紀以前の数学=数式と計算
現代数学=直観的な要素を混入させない

リーマン
 19世紀後半  複素関数=平面間の写像 式ではなく 多様体
カント  
 認識=感性:空間と時間の枠組み 直観(直に受取る)→知性:概念からの判断
フレーゲ
 案数=対応の法則  命題:主語~述語 →関数と項  数学は分析的かつ拡張的
 判断の分析で概念を形成する  思考は意識ではなく言語が支える→人工知能
チューリング
 計算=記号の規則的な操作 
ブルックス
 外界のモデルは不要 脳だけではない 状況性と身体性=センサーとモーター

数理モデルと政策  天気予報 ウイルス感染拡大 気候変動 
 意味や理解より結果が役立ってしまう 過去に設定した仮説に
 →計算の帰結に生命として応答する自律性

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サイエンス/エンジニアリング
感想投稿日 : 2024年2月17日
読了日 : 2024年3月3日
本棚登録日 : 2024年2月3日

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