帝国ホテルの不思議

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  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2010年11月1日発売)
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931室もある世界最大規模のホテルという垂直統合型の一種の「装置産業」。
細分化された役割の職人が、芸で、もてなす。

靴磨き職人、食肉管理職人、エレベータ案内人、VIP対応専任・・・

氷彫刻職人。
 小さな料理店で食材を削っていた。氷を削ってみたら、うまくできた。
 コンテストで優勝がきっかけで帝国ホテルへ。
 作品は残らない。だから、後々、そのすごさへのイメージが膨らむ。

世界最大規模のパン屋。
 五つ星のレストランではパンは一日せいぜい200個程度。パン職人は雇えない。
 パンとは、テーブルの上においてある、料理の間をつなぐ程度のもの。
 帝国ホテルの規模だから、ホテル内で成立する。
 最高級の小麦粉ではなく、そのパンに最適な小麦粉を使う。
 
裏を支える設備担当役員。
 小学生のとき姉の教科書を見て中学の数学をマスターし、
 中二で高校生の家庭教師を複数こなす。
 その後、高専にはいるが、大学受験費を稼ぐために
 新幹線ウエイター募集をアルバイト募集と勘違いして受け、合格。
 しかし配属はなぜか設備部門。
 ホテル内の設備クレームや要望を実現してく。

 ホテルでの結婚式、バイキング、サービス料を発案したのは帝国ホテル。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2013年1月23日
読了日 : 2013年1月22日
本棚登録日 : 2013年1月21日

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