第三の支柱――コミュニティ再生の経済学

制作 : 齊藤誠 
  • みすず書房 (2021年7月20日発売)
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経済学者である筆者は、「国」「市場=企業」「コミュニティ」が社会を支える三本柱であるが、このうち最近は「コミュニティ」の機能が低下している危機的状況度だと説く。歴史を振り返ると、まず小規模のコミュニティが立ち上がり、商売=市場=企業が勃興し、コミュティの大型化とルールづくりの必要から次第に国の機能が求められるようになる。ただ、この過程が一方的に進行し続けると格差が生まれ、社会=コミュニティが破綻する。これを防ぐためには、国の権限をコミュニティに移譲し、責任を持たせることが重要との主張。確かに、国におまかせとか、企業の自由な活動を無制限に認めることは、身近なコミュニティとか一人一人の責任感、当事者意識がなくなって、民度が落ちることになる。コミュニティを支える責任、努力、貢献が必要なのだと再確認。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月24日
読了日 : 2022年5月24日
本棚登録日 : 2022年1月22日

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