個人と組織、自由と統制、尊敬と裏切り、生と死、考えと行動、理想と現実、・・・というように相反する考え方が背中合わせに同居し、同居しているからこそ葛藤が生まれ、人間は悩み続けるんだと感じた作品でした。
ブッダを慕う人々は教えをより多くの方々に伝えようと組織化し、教えに従順させて否定させないように規律を策定。自分が正しいと思ったことをより多くの方々に伝えたいという気持ちは理解するものの、強制的でないにしろ、正義感と押し付け感のアプローチは「前向きな否定」がしづらくなり、なんとも言えない息苦しさを感じてしまいます。
だからこそ、ブッダは、常に旅をし続け、組織でなく個人として活動することで、個人と個人の絆を紡ぎ続けたのはないでしょうか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年7月20日
- 読了日 : 2014年7月20日
- 本棚登録日 : 2014年7月20日
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