ウォッチャーズ 下 (文春文庫 ク 5-6)

  • 文藝春秋 (1993年6月1日発売)
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感想 : 43
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犬好きにはたまらないだろうな。レトリバーの賢さと無邪気さ優しさがよく出てる。天才犬アインシュタインが言った「(離れたら)ぼくもさびしくて死んでしまう」に泣きそうになった。一匹の犬によって、孤独を救われ生きる意味を見出す男と精神的な檻から抜け出し見る見る人生が花開いて行く女性とが結びついて行く様子がほのぼのと楽しい。この2人と1匹を中心にボンドばりの活躍を見せる老弁護士や獣医などやがてはファミリーとも言えるような絆が広がって行くのが嬉しい。この他に捜査官と保安官の友情など、おぞましさと緊張のなかに暖かさがあり、さらに特筆すべきはアウトサイダーと呼ばれる怪物への哀れみと悲しみが強く心に残る点などまさにクーンツの面目躍如といった作品である。2013.10

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2013年10月26日
読了日 : 2013年10月26日
本棚登録日 : 2013年10月26日

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