きっと泣ける小説なのだろうと読み進める。カメラマン見習いの晴人と、新米美容師美咲は、美容師と客として知り合う。ありえない出来事で距離を縮める。
のちに、美咲の難病が発覚、不治の病と知る。治療のすべもなく、怪しいと危惧しながらも遠方の治療院へ連れてゆく兄(一緒に支える婚約者)、その気持ちが痛いほどわかる。家族というものは、何としてでも病気を治すからと出来るだけのことはするものだから。
ニット帽のくだりでは、やはり泣けた。晴人が後で気づかなかったのを知った混乱と絶望。そこからどうやって立ち直るか。
人はどんなときでも腹は減るー生きるために腹を満たしてる自分。
愛する人のいない新しい季節も巡ってくる。それが現実なのだと伝わるのもがあった。登場人物がみな温かくて心に響くものがありました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年6月16日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2020年6月16日
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