時間も存在も自由も。シンデレラの"物語が私に用意した運命がそれだけだったからよ"という喩えに慄いた。見えてるか見えてないかの生き方。拷問する側は内省に脆く悶絶する。閉じた地下牢を心の琴線に触れる文学で渡す傑作。
脳内と外界が常に対峙する心の強度が文学で保たれている。読み手もふたつのイメージを共存させなければならない。とても深く美しい快を湧き立たせようと何度も繰り返す。ダメージは肉体だけで魂は売らないと宣言しているように。
読めてよかった。著者に感謝したい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年10月26日
- 読了日 : 2023年10月26日
- 本棚登録日 : 2023年10月24日
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