イスタンブル、イスタンブル

  • 小学館 (2023年9月29日発売)
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本棚登録 : 68
感想 : 8
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時間も存在も自由も。シンデレラの"物語が私に用意した運命がそれだけだったからよ"という喩えに慄いた。見えてるか見えてないかの生き方。拷問する側は内省に脆く悶絶する。閉じた地下牢を心の琴線に触れる文学で渡す傑作。

脳内と外界が常に対峙する心の強度が文学で保たれている。読み手もふたつのイメージを共存させなければならない。とても深く美しい快を湧き立たせようと何度も繰り返す。ダメージは肉体だけで魂は売らないと宣言しているように。

読めてよかった。著者に感謝したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月26日
読了日 : 2023年10月26日
本棚登録日 : 2023年10月24日

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