竹河・橋姫・椎本・総角の4帖が収録.光源氏の死後の世,源氏物語最後の宇治十帖が始まる.薫を中心に,女性達それぞれの人生観が色とりどりに描かれる.平安の世の女性が持てる世界観が現代に比べ明らかに狭く,男性との関係の中でしか自我を発露することが(ほぼ)できないことが明瞭に描かれるため,紫式部の心の訴状のように読める.源氏物語を書き終えた後の式部の気持ちを推し量るとやるせない.
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- 感想投稿日 : 2024年4月9日
- 読了日 : 2024年4月8日
- 本棚登録日 : 2024年4月9日
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