下巻は、平四郎がよろずもめごと仲裁を行いながら、平四郎の兄で目付の神名監物の用心棒などを、無理やり引き受けさせられながら、許嫁であった早苗を親の借金のかたに菱沼の妻としていた惣兵衛が、南町奉行鳥居耀蔵にこれまでの行状をとがめられ、捜索を受けているのを兄と目撃する。明石、北見と共に新しく道場を開設するという計画が再び実現にむけ前進し、早苗の離縁状を菱沼惣兵衛から取り、鳥居耀蔵の裏切りで老中水野忠邦失脚するまでを描く。天保の改革が行われた時代の流れとその影響を受けた江戸長屋情景が見事に描かれた名作。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
藤沢周平
- 感想投稿日 : 2013年11月9日
- 読了日 : 2013年11月9日
- 本棚登録日 : 2013年11月9日
みんなの感想をみる