たったこれだけ!統計学

著者 :
  • 金芳堂 (2009年10月1日発売)
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奥田 千恵子教授(横浜薬科大学)による統計の翻訳書。
原書はMichael Harris、Gordon Taylor 『Medical Statistics Made Easy』

医学統計の解説なのだけども、統計を”使う”というよりも、論文を読むための統計入門の書になっている。
要点をおさえて、難しい数式は使わずに、論文を読む上で登場する統計をどのように解釈するのか?どのように読み取るのかを身につけるためのものになっている。

各統計手法に英語も併記されているので、理解しやすかったし、巻末の用語集も意外に役にたつ。
ざっくりと知りたい場合には、このくらいコンパクトな内容がいいと感じた(とくに、僕のような怠け者にはちょうどよい)。

最終章には、BMJ,NEJM,LANCETなどの論文アブストラクトを引用し、論者がなぜその統計を使用したのか?何を訴えたいのか?を読み取るトレーニングが用例として掲載されている。

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【内容(金芳堂より)】
高度な統計手法を使った論文を読みこなすための「これだけ必要」に絞った画期的な解説書.
 論文で使用された統計手法を重要度・難易度ランキングで選定.統計学を基礎から学ぶ目標はひとまず置いて,「読むために必要な統計手法の理解」を目標にすえた.
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【目次】
データ記述のための統計
  パーセント/平均値/中央値/最頻値/標準偏差
信頼度検定のための統計
  信頼区間/P値
差の検定のための統計
  t検定およびその他のパラメトリック検定法
  マン-ホイットニー検定およびその他のノンパラメトリック検定法
  カイ2乗検定
リスク比較のための統計法
  リスク比/オッズ比/リスク減少および治療必要数
関係解析のための統計
  相関/回帰
生存分析のための統計
  生存分析:生命表およびカプラン-マイヤープロット
  コックス回帰モデル
臨床研究およびスクリーニングのための統計
  感度,特異度および予測値
  一致度およびカッパ値
その他の手法
最近の主要医学論文に見る使用例
  標準偏差,相対リスク,治療必要数
  オッズ比,信頼区間
  相関および回帰
  生存分析
  感度,特異度および予測値
用語集
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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年2月25日
読了日 : 2014年2月23日
本棚登録日 : 2014年2月23日

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