2009年の出版直後に読んでいる(はず)なので、訳あって何回目かの再読。
「コミュニケーション」を「キャッチボール」に例える事は良くある話で、
今回の本はタイトル通り「ボールを投げる」側にフォーカスしている本。
最後まで読んで、強く感じたのは
「相手に伝わる様に話す事は、マナーの様なものだ」と言うこと。
話し方の本とか、人に好かれる・・・と書かれていると、何となく小賢しいと言うか、テクニック重視になってしまうイメージがある。
私も(記憶が正しければ)最初に読んだ頃には、そのようなイメージを 多少は感じていたのは事実。
そして、テクニック的なこと「も」書かれているのも また事実。
でも、それから約4年の歳月を過ぎての再読で感じた事は
「テクニックを使おうが、小賢しいイメージを持たれようが、伝えたい事が まっすぐに伝わらなければ 何も始まらない」と言うこと。
人間は感情の生きものだから、苦手意識を持ってしまっている人の話は、素直に聞けないこともある。
怒鳴られたり 否定されたりするのが好きな人は(たまには居るかもしれないけれど)少数派の様な気がするから、口を開くと 刺のある様な言葉しか出てこない人との会話は、なるべく避けようとする。
仮に、上記のスピーカーが どんなに益のある 素晴らしい事を話してくれたとしても、きっと その言葉はリスナーには届き辛い。
それは、一見リスナー側の不利益の様に見えるかもしれないが(もちろん、不利益もあるだろうけれど)スピーカー側にも「人と繋がれない」と言う、何物にも代えがたい不利益が存在するのも事実。
目新しい事は書いていないかもしれないし、新しい知識という物も少ないかもしれない1冊だが、知っているのと出来ているのは 雲泥の差。
人と人の繋がりが、健康的な心(精神状態)を育んでくれる大きな要因の1つである以上、まずは自分の伝えたい事が 歪まずに相手に届く方法を考えるきっかけになる1冊だと思う。
(歪まずに届いたけど、相手が それを選択しなかったら、それはそれで仕方の無い事なので・・・)
- 感想投稿日 : 2013年4月14日
- 読了日 : 2013年4月14日
- 本棚登録日 : 2013年4月14日
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