アイルランドの薔薇 (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社 (2004年9月10日発売)
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本棚登録 : 849
感想 : 128
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2002年、長編デビュー作。クローズド・サークルもの。
南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が南アイルランドのホテルで殺害された。
外部と連絡をとることを禁じられた中で、日本人科学者のフジが事件を推理していく。
閉ざされたホテルという設定に政治的要素が加わることで緊張感が増して面白かった。
非常事態の中で、皆がパニックにならずに落ち着いて理論的に解決していくという著者のスタイルは今も変わらないが、これは知と情のバランスが良くて、物語としても面白かった。
しかし、フジは単なる科学者? 何者だったのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 石持浅海
感想投稿日 : 2014年5月3日
読了日 : 2014年5月3日
本棚登録日 : 2012年2月19日

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