教育改革: 共生時代の学校づくり (岩波新書 新赤版 511)

著者 :
  • 岩波書店 (1997年6月20日発売)
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感想 : 11
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教育の問題点について知りたくて読書。

学生時代のゼミの課題本の再読。約13年ぶりとなる。この時点でゆとり教育の問題点を指摘していた著者。今ではゆとり教育は見直しが始まっている。

教育カウンセラーを置く、1クラス2名担任制、能力別クラス制度、そして、何よりも教員自身の教務力の向上が前提である。

本書を読んだ時点では学生であり、教師になると前だったが、教師を経て、教壇からも日本からも離れている今では少し現実味が薄いのが正直な感想。

アメリカ、フランス、ドイツ、イギリスとの比較は興味深い。今は中国に住んでいるので、中国や韓国などの教育制度をもっと知りたいと思う。

教育改革はいつの時代も叫ばれている。しかし、遅々として進まない印象がある。また、小学校や中学校から改革しようとしている風潮もあるが、ピラミッドの頂点である大学や大学院から変えないと意味がない。

初等教育は基礎教育の繰り返しを徹底する訓練。平行して稲盛さんが『生き方』などで述べているような道徳などの他人の気持ちを理解することの大切さを伝える徳育教育が重要だと思う。

大学進学率がこれだけ高くなり、大学が高校のようなった現代の日本には、入試と同じくらい欧米のように卒業することが難しく、価値のあるもにしていくことが大切なのだと思う。

読書時間:約45分

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2011年6月6日
読了日 : 2011年6月6日
本棚登録日 : 2011年6月6日

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