大学教授でもあり、経済学に精通する著者が私たちの生活に関わることを経済学の観点から考えた時にどれほど違いが生まれるのかということを解説した一冊。
宝くじやオリンピックなどの話題から税金や教育といった政策に関わるものまで著者の知識とデータを用いて経済学的に見たときの解釈が書かれていて勉強になりました。
そして、世間で当たり前のように行われていることが経済学的には矛盾していることが多くあるという印象を受けました。
宝くじの当選者が政治的に考え方が変わることやオリンピックと国家の思惑との関係はなるほどと思いましたし、督促文の文面の違いからみる人間の行動心理や親近感のあるものを選んでしまうメカニズムなどは勉強になり印象に残りました。
また、増税時に提唱している軽減税率の効率の悪さを知ることもできました。
そして、トービンのqが景気回復のカギを握るということも感じました。
上手く教育をするためのバランスを取ることの難しさも感じました。
本書を読んで経済学の観点からみると矛盾していることや行動の意図も経済学からみると整合性のあることなど今までに知らなかった発見がたくさんありました。
そして、政府の経済政策に対する著者の想いも感じることができ、非常に身になる一冊でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
経済学
- 感想投稿日 : 2018年9月23日
- 読了日 : 2018年9月23日
- 本棚登録日 : 2018年9月23日
みんなの感想をみる