知り合いから引き受けた数箱の古本処理の中にあったのが本書。ちゃんと読んだことないな…を出発点として手に取ったもののそうこうしているうちに積もった身の回りのチリも相当なものになっていることに改めて気づく。
黒澤明監督作品「羅生門」(1950) がむしろ原作と呼ぶべきなのは「藪の中」であったりすることはもう百も承知、石井岳龍監督作品「蜜のあわれ」(2016) を通してその室生犀星の原作にも触れ、その中に現れる芥川龍之介を眺めてぼうっとした気分になったのもここ数年のこと。そして最後はつい最近読了した内田百閒。共に漱石門下であったというつながりまでも芋づる式に出てきてしまった。今回こうして短編十二編というのお得な詰め合わせにめぐり逢えたのは幸せ。これからもあちらこちらにチラチラと表出はしてくるのであろう。
ひきつづき「くるもの拒まず。」の精神でいこう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年3月26日
- 読了日 : 2018年1月26日
- 本棚登録日 : 2018年1月26日
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