ルビンの壺が割れた(新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2020年2月1日発売)
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本棚登録 : 961
感想 : 125
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ある男が、二十八年前に結婚を約束した元恋人の女性をフェイスブック上で偶然発見し、メッセージを送信する。そこから始まる男女のメッセージのやり取りを描いた作品。

メッセージのやり取りが進むに連れ、当たり障りない内容から、二十八年前に起きた出来事の真実に近づいていき、男女の本性が明らかになる。

2人の本性を知った後に改めて読み直すと、初見では当たり障りないと思っていた部分も全く違う印象に変わる。まさに、見方によって「壺」に見えたり「向き合った二人の顔」に見えたりする「ルビンの壺」のようである。

本性を知った後だと、そもそも女性側がメッセージに返信することに違和感が生じる等、突っ込みどころも多々あるが、コンセプトとしては面白い作品だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月15日
読了日 : 2022年8月13日
本棚登録日 : 2022年8月13日

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