国語を専門としている著者の「授業をつくるとは」どういうことかが参考になった。
林竹二の「分からないことがあったら、子どもに聞けば良い」という言葉。
これを視点にして、子ども分析を行っている。そして、得られた子どもの状態についての情報を基に、仮説を立て、子どもの問題を解決すべく実践している。
面白いのは、子ども分析と仮説の部分。
著者は、漢字の苦手な子は、漢字が分からないのが辛いのではなく、周りの仲間は分かっているのに、自分だけ分からない状態が辛いのではないかと考えた。
これは、子どもに聞くことでしか浮かばない発想だと思う。
そして、それに基づいて、クラスの誰もが分からないような課題を与え、それをみんなでクリアすれば、その子は辛くないのではないかと方針を立てている。なるほど、それなら確かにうまくいくような気がしてくる。
問題はどのような方法でそれを試みるのか。著者はここで自身の専門を活かして漢字のルーツクイズを取り上げた。篆書という象形文字のような書体を使って、その字から現在の漢字を当てるというもの。
この一連の流れは、国語の授業で見習いたいとすごく思う。
さらに、自分の専門である理科にも使えそうな気がする。
自分もこのような授業をしたい!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年1月20日
- 読了日 : 2013年1月20日
- 本棚登録日 : 2012年10月15日
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