教師になるということ

著者 :
  • ひまわり社 (2007年9月1日発売)
3.75
  • (13)
  • (9)
  • (13)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 157
感想 : 27

国語を専門としている著者の「授業をつくるとは」どういうことかが参考になった。

林竹二の「分からないことがあったら、子どもに聞けば良い」という言葉。

これを視点にして、子ども分析を行っている。そして、得られた子どもの状態についての情報を基に、仮説を立て、子どもの問題を解決すべく実践している。

面白いのは、子ども分析と仮説の部分。

著者は、漢字の苦手な子は、漢字が分からないのが辛いのではなく、周りの仲間は分かっているのに、自分だけ分からない状態が辛いのではないかと考えた。
これは、子どもに聞くことでしか浮かばない発想だと思う。

そして、それに基づいて、クラスの誰もが分からないような課題を与え、それをみんなでクリアすれば、その子は辛くないのではないかと方針を立てている。なるほど、それなら確かにうまくいくような気がしてくる。

問題はどのような方法でそれを試みるのか。著者はここで自身の専門を活かして漢字のルーツクイズを取り上げた。篆書という象形文字のような書体を使って、その字から現在の漢字を当てるというもの。

この一連の流れは、国語の授業で見習いたいとすごく思う。
さらに、自分の専門である理科にも使えそうな気がする。

自分もこのような授業をしたい!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年1月20日
読了日 : 2013年1月20日
本棚登録日 : 2012年10月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする