検察側の罪人 上 (文春文庫 し 60-1)

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  • 文藝春秋 (2017年2月10日発売)
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蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。最上に心酔する若手検事の沖野は厳しい尋問で松倉を締め上げるが、最上の強引なやり方に疑問を抱くようになる。

「法という剣でもって悪人を一刀両断にする。それこそが検事だと」

正義とは何か。
時効制度。
冷酷な取り調べ。
冤罪?

みんな、犯人を松倉と確信しているのか、犯人であってほしいと思っているだけか。

最上に発破をかけられ、松倉の取調べで悪魔のように罵詈雑言の限りを尽くす沖野。読んでいて泣きたくなった。沖野の心はもう壊れかけてるよ。

時効になっても罪は消えない!さばきを逃れた犯人を絶対に許せないと思う最上の心はもっと壊れて…。

こんなラストで下に続く… どうなるん?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年8月14日
読了日 : 2018年8月9日
本棚登録日 : 2018年8月19日

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