「Gゼロ」後の世界: 主導国なき時代の勝者はだれか

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2012年6月1日発売)
3.68
  • (13)
  • (34)
  • (27)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 437
感想 : 32
4

Gゼロとは、主要先進国と新興国の間に犠牲を強いてでも成立させたい共通基盤がなく、解決策の受け入れを強いる影響力のある国や機関が存在しないことをさしている。つまりこれからの世界がどうなっていくかを予想した本だ。
これによると、影響力低下により、政治的に不安定な地域での衝突は増えていくだろうと言っている。
この世界の勝者となるのは、どの国にも過度に依存せず、多数の国家と利益となる関係を構築できる国だと言っている。

簡単に言うと、ジャイアンがいなくなって、スネ夫が悪さをはじめる反面、後ろ盾がなくなって、ジャイアンに恨みのある人から排除されたり、周りの人も、ジャイアンという共通の敵がいなくなったことで自分勝手な行動に走って喧嘩が耐えなくなる。そんな中での勝者は、出来杉くんのような、色々な人に良い影響を与えることで一定の距離を保ちつつ、良好な関係を維持している人かな?と思いながら読んだ。

残念ながら、この本を読んでいると現在のままの考え方で国家運営が行われると、確実に敗者の道を進んでいくと危機感を感じた。

今後の世界情勢を理解するうえで大変勉強になる本だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2012年9月12日
読了日 : 2012年9月12日
本棚登録日 : 2012年9月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする