電子マネー戦争Suica一人勝ちの秘密: 魔法のカードの開発秘話と成功の軌跡

著者 :
  • KADOKAWA(中経出版) (2005年2月1日発売)
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感想 : 9
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中身はドキュメンタリーというか紆余曲折のプロセスを示しているだけに近い
内容でしたが、普段(といっても、自転車通学なので遠征したときのみ)恩恵に
預かっているSUICAの仕組みなどが分かって普通に面白かった。

改札のところでSUICAの中の情報を読み取るときに、
当然SUICAから情報を発信しないといけないわけですが、SUICAには
電池は内蔵されていないのです。
じゃあ、どうしてるかというと、電磁誘導を利用しているそうです。
フレミングの法則って言えばもっとわかりやすいかと思いますが
改札のタッチするところでは磁場があって人がSUICAをその中で動かすことにより
電流が発生して、その電力を用いてSUICAは作動しているそうです。

工学部の人には普通のことかもしれないけれど、自分にはびっくり。

あと、クレジットカードに多少関連したバイトをしているので気づいていたんですが
「ビュー・スイカ」にはエンボスがありません。
(※エンボスというのはクレジットカードの凸凹していて名前やカード番号など
が書いてある部分です。)
クレジットカードなのに変だなぁと思ってはいたんですが、
技術的にエンボスを入れてしまうとSUICAの中のアンテナの形状が
変わってしまい、タッチアンドゴーが出来なくなってしまうようでした。

ただ、エンボスというのはオンラインのクレジットの端末がないところでは
今でも必ず必要なのです。
というのは昔のクレジットカードの決済というのはインプリンターという機械で
手押しでガチャンとカードを押し付けカード番号などをコピーしていて
オンライン端末のないところではそれが用いられているからです。

それをVISAが許可したことも驚きですが、それくらいJR東日本のSUICAという
市場が魅力的で、断れない状況になっていたのでしょう。

そのうちパスネットとも相互利用というかむしろ
SUICAが使えるようになってくれると良いですね。

そうすると、最短距離を計算するというのが複雑になってしまうようで
難しいみたいですけどね。

追記

これを書いたのは結構昔だったんですが
やっぱりPASMOができましたね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2008年11月30日
読了日 : 2008年11月30日
本棚登録日 : 2008年11月30日

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