サラリーマンの物語と言えば「島耕作」が浮かぶ。
「動的」で「憧憬的」なストーリーの前者に比べると、
山口瞳のこの作品をコミカライズすれば著しく「静的」な物語になってしまうだろうか。
飄々とした一庶民の生き様が時代を問わず共感を抱かせる一方で
出生における不都合からの生じたある種の諦念、戦争前後の驚天動地の中で育まれた思惟といったより著者本人のカラーが出る部分にも読ませるものがあった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
06 文学・エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年11月1日
- 読了日 : 2021年11月1日
- 本棚登録日 : 2021年11月1日
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