とりかえばや物語 (ちくま文庫 な 12-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (1992年1月1日発売)
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本棚登録 : 159
感想 : 17
3

男女取替えの物語。
平安時代にも、この「ネタ」はあったのかと思うと驚き。

本当は姫君なのに男の格好をして出仕したり、
本当は男君なのに姫君の格好をして出仕する。
最後には双方あるべき姿にもどってめでたしめでたし、のお話です。

一夫多妻制のこの時代、いろいろなところに女の人をつくるのは
男として当たり前。
そんな男の人を思って、夜な夜な涙を流している女性たちのことを思うと、
あはれと思いますよ。


女として出仕していた男君。
そこで男としての自分に目覚めて
つかえていた女東宮に手を出し妊娠させたのに、
「そんなでもないんだよね」とあっさり他の女を正妻として迎えてしまう男君。
ひどすぎる。

中学生のときに、氷室冴子さんが書いた「新釈 とりかえばや物語」を読みました。
元ネタのとの違いを知りたくて本書を読んだのでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: そのほか小説
感想投稿日 : 2014年1月13日
読了日 : 2014年1月13日
本棚登録日 : 2014年1月13日

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