たった一人の反乱 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社 (1997年3月10日発売)
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本棚登録 : 156
感想 : 14
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馬淵英介(主人公)のスノッブな思考に珍しいもの見たさの覗き見趣味を刺激される。日本型学歴階級社会エリートの、うちに秘める異常な優越感と貴種意識に違和感と嫌悪を感じながらも、引き込まれる自分自身の俗物性を痛感しながら、むず痒く複雑な感覚で読めた。
ストーリーがユニークで内省語りの多い軽やかなハイテンポの読み物である。「たった一人の反乱」という題名への疑問はいろいろ考えさせられながらも、解決することなくそのまま最後まで続く。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月12日
読了日 : 2022年10月12日
本棚登録日 : 2022年10月12日

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