日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)

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  • 集英社 (1994年6月17日発売)
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カーボン鑑定によると、メソポタミアの土器が紀元前8千年に対して日本の土器文化が1万2千年から発生し、5千年経った前8千年頃縄文式土器の文化が始まる。
日本が韓国、中国から影響を受けるのは紀元前三百年頃の稲作農業の始まる弥生時代以降である。
「縄魂弥才」、3千年から2千年前くらいまで、東北、特に津軽の地には日本最高の狩猟採集文化があった。蝦夷はほとんど縄文人と同じ概念となる、稲作農業文明をもってきた倭人の到来によって土着日本人は蝦夷となり、またこの渡来人たちの国家建設と、日本征服の結果、蝦夷の住処はだんだんと少なくなり、ついに北海道の一角に追いやられたものがアイヌになった。
昭和初年の金田一と柳田という権威に築かれた言語学と民俗学の壁に大胆に挑む梅原の日本起源仮説。
別章1と2は少し惰性的な内容の薄い論文と感じた。

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感想投稿日 : 2022年6月15日
読了日 : 2022年6月15日
本棚登録日 : 2022年6月15日

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