漂砂のうたう (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2013年11月20日発売)
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本棚登録 : 541
感想 : 77
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「さあ、徳川の時代は終わった。みんな自由だ」
自由ってなんだ?何をしろと云うんだ。
明治の新しい世に放り出された元武家の定九郎。
焦燥感と諦めを抱えてもがく姿がよく描かれている。
怪談調に導くポン太と凛とした小野菊とキャラクターも抜群に効いていて、直木賞受賞作品では久しぶりに夢中で読み耽った。読後感も爽やかでまさしく傑作である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年3月17日
読了日 : 2021年3月17日
本棚登録日 : 2021年3月8日

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