ぼおるぺん古事記 (二): 地の巻

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  • 平凡社 (2012年9月27日発売)
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 日本最古の史書である「古事記」を、ボールペンによりコミック化された「ぼおるぺん古事記」の第2巻、地の巻です。


あえて私的にアラスジで説明・・・

 オオクニヌシが登場。因幡の白ウサギを助け、お告げをもらってヤカミヒメの求愛を受けたのがキッカケで、嫉妬深い八十神達に“何度か”殺され違う国に逃亡。

 そこで、あのスサノオの娘であるスセリビメと恋に落ちる。反対するスサノオの執拗な妨害工作を耐え抜き、スサノオに認められて葦原中国(あしはらなかつくに)、(出雲の国のこと)を治めるようになります。

 そこまでしたのに、なぜか浮気性なオオクニヌシに対し、スセリビメが激怒。ヤバイと思って逃げる断で、歌に思いを乗せたら仲直り。

 そしたら今後は、海の向こうから、ちっこいスクナビコナって言う神様が来て、力を合わせて、出雲の国を繁栄させます。
しかし突然、スクナビコナが居なくなりってえらく落ち込むオオクニヌシ。そこへまた、「俺を崇め祭ったら、いいことあるよん」と違う神様が登場。現、奈良県の三輪山に祭り、出雲の国は更に反映します。

 満を持して、天上の神となったアマテラスオオミカミが登場。
繁栄する葦原中国(あしはらなかつくに)を見て、「本当はあの国、私の子供たちが治めるハズなのよ」と・・・。

イザナギとイザナミが作ったのは、出雲の国だったかな?私的にココは再確認が必要。

 なんでそう言う思想になるか不明ですが、刺客としてまず、アマノホヒノカミを送りますが、オオクニヌシに懐柔され3年以上音沙汰なし。

次にアメワカヒコを送りますが、オオクニヌシの娘?女?のシタテルヒメに惚れてしまって結婚。8年間音沙汰なし。

 アマテラスオオミカミは怒り、鳴女(ナキメ)をアメワカヒコに送ります。アメワカヒコの庭の木に止まり、「何やってんの?仕事せんかい!」と鳴くナキメ。
アメワカヒコは、それを天から持って来ていた矢で射抜き殺害!射た矢は、ナキメを貫通し、そのまま血糊を付けて天の国へ。
さすがに天の神も怒り、投げ返した矢にてアメカワヒコは絶命します。

このくだりは、「天に矢を射る・・・」とか「天につば吐く・・・」と言う伝承のひとつ。(らしい)

 ついにアマテラスオオミカミほか高天原の神々は、最終兵器タケミカヅチを送りこみます。あまりの強さに、オオクニヌシは出雲の国を譲る決心をします。代わりにオオクニヌシを称える?ために、立派な御殿を作ってもらいます。これが、のちの『出雲大社』です。

第2巻、地の巻はここまで。


古事記を知らないと、チンプンカンプンかもしれません。私は以前、子供向けの「古事記」を読んでいるので、ストーリーは分かる程度ですが、難しいですよね。

 絵はコミック的は描写ですが、言葉は原文に近いのでしょうね。コレ現代語にしたら、タダのコミックですからね。あえて現代語にしない所が好きです。


早い話、日本と言う国が出来た頃の神話です。
日本最古の史書である「古事記」を、こう言う表現で書籍化し間口を広げる。なんかスゴイ事になってないか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典
感想投稿日 : 2013年7月24日
読了日 : 2013年7月24日
本棚登録日 : 2013年3月12日

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