吸血鬼ドラキュラ (創元推理文庫) (創元推理文庫 502-1)

  • 東京創元社 (1971年4月18日発売)
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感想 : 94
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誰もが知る吸血鬼小説の古典だが、今読んでも充分面白いエンターテイメントに仕上がっている。

人里離れ闇深く閉ざされたトランシルバニアの古城で人の生き血を吸い、生きる屍として永遠に呪われ続けるドラキュラ伯爵。この作品以前にも伝説を題材にした吸血鬼小説は発表されているが、以後の影響力からみれば、やはり本作が原点であり、決定版といえよう。
特に冒頭で弁理士のジョナサン・ハーカーがドラキュラの招きによって古城を訪れるくだりは、恐怖感を煽る緊密で重厚な描写が続き、ゴシックホラーの真髄が味わえる。映画などで馴染みのヴァン・ヘルシング教授を始めとする討伐隊の追走と活劇は控え目ながらも緊張感に満ち、パイオニアとしてのストーカーの偉大さをあらためて感じさせる。古い作品などと読まずにいるのは勿体無い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2015年9月6日
読了日 : 2015年9月6日
本棚登録日 : 2015年9月6日

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