大江戸「町」物語 風 (宝島社文庫 「この時代小説がすごい!」シリーズ)

  • 宝島社 (2014年3月6日発売)
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感想 : 4

高橋由太、千野隆司、中谷航太郎 和田はつ子 の4人が江戸の町を舞台に、書かれている。
「オサキぬらりひょんに会う」は、畠中恵氏のように、妖怪が、登場する。場所は、本所深川。
一人身になった老女おさよが、つつましやかな生活をしていたが、人の借金で、自殺してしまう。其の金貸しが殺された。
さてさて、、、、おさよのさ湯しか飲まなくなったのを知っているぬらりひょんは、真相が、わかっていた。
茶飲み友達の3人が、犯人と。

「夕霞の女」は、神楽坂四谷が、舞台である。
子なしの嫁は、離縁されてしまう時代である。
元武家の登世が、離縁され、叔父に頼んで、雨露のしのげる所は、夕霞と言う女郎屋の下働きであった。だまされ、お金のかたに来た娘のお宇良を助けて、騙した男を見つけて店から、出してやるようにしてやる。

「付け馬」は、千住宿が、舞台である。
幼女誘拐事件を、面白可笑しく、書かれており、初めて読む作者だったけど、ほんわかした、登場人物で、良かった。

「鬼が見える」は、酒呑童子にまつわる、妖怪と、鬼狩り戸の闘いでもある物語で、舞台は、八丁堀である。
若く美しい女性ばかりが、誘拐されるのだが、、、、其の犯人は、妖怪と、手を組んだ、お旗本であった。

古い江戸の地図と、現代の場所戸が、書かれており、実際その場所にこの話が、あったかのごとく感じられる4話であり、面白く読んでしまった。
「風」と言う文字だけだったので、この後、、、「花」、、、「雪」、、、などと、続くのであろうか?
次が、読みたいと、思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年4月5日
読了日 : 2015年4月5日
本棚登録日 : 2015年4月5日

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