Chemical Secret: 1000 Headwords (Oxford Bookworms Library)

制作 : JenniferBassett  TriciaHedge  AlisonBaxter 
  • Oxford Univ Pr (Sd) (2007年11月15日発売)
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本棚登録 : 121
感想 : 18

【概略】
 生物学者であるダンカンは、妻を亡くして以降、事業もたたみ、貧しい生活を子ども達と送っていた。若くはないため、職に就くことに苦労している彼に、自動車の塗料工場がポストを準備してくれた。工場から排出する化学物質の人体への影響を検査するというもの。かなりの好待遇に喜ぶダンカンだったが、化学物質の実験結果は非常に厳しいものであり、さらにはその結果を公に出せないことにジレンマを抱えていた。化学物質の排出が継続される中、河口に生息するアザラシに異常が起き始めた。人々は、ダンカンの娘は、それが工場から排出される化学物質ではないかと疑い始める。

2012年08月20日 読了
2021年09月29日 読了
【書評】
 「積ん読の撲滅!・・・少なくとも洋書は!」と決めて、「読了=ブクログへの登録」という定義付けをしたため、久々に graded readers 的な本を。これ、昔英語を教えていた高校生の子が夏休みの宿題で読まないといけないということで自分も購入したのだよね。
 奇しくも最近、映画「MINAMATA」が封切りされた。確かダウ・ケミカルもこの本と似たような問題を過去に起こしていたと思う。先進国は、総じて「昔はヤンチャしてた」という時代というか黒歴史があるよね。それを既に通過しちゃってるから発展途上国のヤンチャについて、自分のことを棚に上げて文句言ったりしちゃう。それはもちろん、自分がやってきたことで判明したネガティブな点を痛感してるからなのだけども。
 物凄く当たり前なことを書いてしまうのだけど、購入した当時から9年経過してて、当たり前だけど英語力も up していて。だからもう・・・凄く・・・距離が近い。登場人物の感情の動きとか、そういったことが読者として鮮やかになってる。主人公ダンカンの一時の(好待遇に対する)喜びや、子ども達にいい生活を送らせることができる喜び、事実を知ってしまった辛さ、隠さないといけない辛さ・・・子ども達の反発、同僚とのやりとり・・・わかる。と同時に、graded readers だからかな?話がシンプルになっちゃってるから、凄くあっさりしちゃってて。graded readers ってのは、話もはしょったりするのかな?
 洋書に対して抵抗のある人は、こういう graded readers からスタートしてもいいと思う。楽しめると思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年9月30日
読了日 : 2021年9月29日
本棚登録日 : 2021年9月30日

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