営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017年9月27日発売)
4.15
  • (64)
  • (55)
  • (29)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 813
感想 : 69
5

【本の内容を短文で】
営業の素晴らしさ、誇り、工夫の仕方が掲載!モチベーションUPにつながる!!


【内容まとめ】
1.何を言えばどんな反応があるか等の「仮説思考」と「因数分解」を先にした上でアプローチ
2.鬼速PDCAと同じ原理。「明確なゴール」「ゴールまでのギャップ逆算」「ギャップを埋める課題の創造とやり方を考える」「Action!」
3.高い問題解決能力を持ち、なおかつ顧客に寄り添える人間臭さも兼ね備えている、ドラえもん営業が理想!


【感想】
営業マン必読のバイブル。
営業軽視が蔓延しているこの世の中で、営業をしている事に誇りを持たせてくれるかのような内容!
前作「鬼速PDCA」も面白かった!!(売ったけど・・・全部読んでないのになぜ売った?また買っちゃったわ)

「営業」を感覚的なものではなく、いかに「システム」にできるか。
作業や考え方、取り組み方を細分化しており、非常に読み応えがあった。
野村證券のTOPセールスはやっぱり凄いな。

ただ、どの本でもそうだけど、読んだだけで終わっちゃ駄目だな。
試しに何か実践しないと!
ただ単にがむしゃらにやるのではなく、仮説思考で作戦を組み立ててから臨んだり、PDCA意識してやらなくてはいけない!!
何より、自分の現職かつ本書のタイトルでもある「営業」に楽しみを持ってやらないといけない!

チャレンジしつつ、モチベーションUPしたい際に、再読したい本だった。

【引用】
すべてのビジネスの中心となる「営業」。
停滞を打破し、可能性を見出し、ビジネスを作る上で営業は最重要の存在!
そんな「営業」の全工程を体系化!!


p8
・本書のテーマ「仮説思考」
自分が営業をかけられる側だと仮定して、どんな言葉なら刺さるのかという事をひたすら仮説ベースで考え、現場で試し、磨きをかけていった。
仮説思考を深掘り、因数分解していく!


p26
・トップセールスのベース
①営業プロセスを分解して考える。
②数値目標から逆算して行動目標を決める
③顧客のタイプに応じてアプローチを変える
④常にボトルネックを探して改善を続ける


p32
顧客に会う前に、相手のニーズの仮説を準備すること!御用聞きとならない!


p38
・これからの営業に必要な力
①仮説思考力
②因数分解力
③確率論的思考法
④PDCAを回し続ける力


①仮説思考力
→「〜かもしれない」と仮説を立てて、それを検証していくと。日頃から丁寧に物事を分解して考える習慣が必須!
日頃から自分が探偵になった気分で、因果関係を推測するくせを身につける!


②因数分解力


③確率論的思考法


④PDCAを回し続ける力
1.ゴールを定量化する
→まずは辿り着きたいゴールを決める。
→期日を切る、定量化する、適度に具体的なものにする。

2.数量化されたゴールと、現状とのギャップを洗い出す

3.ギャップを埋める課題を考える
→ゴールから逆算すると、自分は何をすべきなのか?
→何が不足しているのか?
→前進加速のために伸ばせる長所はないか?

4.課題を優先度づけして3つに絞る


5.各課題をKPI(数値)化する


6.KPIを達成する解決案を考える


p126
相手がメリットを感じる伝え方として、「私たちはあなたに○○に関して貢献ができる」よりも、「これをするとあなたは○○を得ることができる」の方が効果は強い。
あえて主語を「相手」にして視点を変える。

さらに、人は「メリットを得る事ができる」よりも「デメリットになる」と感じてもらう方が、インパクトが大きい。
「私に会ったら得する」より、「私に会っておかないと損する」という伝え方の方が強い効果がある。


p133
テレアポの新規開拓が主流なのは、電話越しで断られる方が断然気軽だし、量が稼げるから。
でもそれは相手にも伝わりやすく、「どうせ片っ端から電話してるだけでしょ」と思われてガチャ切りされてもおかしくない。
→だからこそ第一声で相手に「おっ」と思ってもらう事が大事
→相手の思ってる事の想像や洞察も大切

どこまでやるかは個人差があって当然だと思うが、「選択肢は他にないか」という思考の深堀りは止めてはいけない!


p155
面談(セールスプロセス)の中で1番重要なのは、「ニーズの喚起」!
→ニーズの喚起が十分にできれば、プレゼンプロセスにそこまで気合いは必要ない
→基本的にニーズ喚起が十分できたと確信が持てるまで商品・サービスのプレゼンはしない。


p159
私の信念としては、人として信頼されつつ、ビジネスパートナーとしても頼りにされる営業を目指していた。
→「感情」と「合理」
→高い問題解決能力を持ち、なおかつ顧客に寄り添える人間臭さも兼ね備えている、まさにドラえもん!!

人間的信頼だけで商品・サービスが売れる時代でもなくなってきた!!


p166
・相手の価値観に共感する
人間的信頼を構築するときの究極形は、その人の哲学や生き様に共感する事だ。
相手を好きになり、相手のファンになるというプロセスが必要で、相手の価値観の素晴らしいところをもっと知ろうとする時点までは、こちらの営業の事情なんてどうでもいいというスタンスが求められる。

人は「自分の話を聞いてくれる人」「自分の話に共感してくれる人」を信頼する。
営業は、「相手が話したいこと」、プラス「なおかつ普段話せないこと」を絶えず深掘り続けて、探り続けて、たくさん話してもらうことが必要。


p184
・課題の伴走者になる✨✨
→答えを断定的に言わないで、相手に気づかせる事
人を動かす事は難しい。
メリットを理路整然と伝えても、相手にその気になってもらわないと、なかなか首を縦に振ってくれない。

「○○かもしれませんね」
「ここが課題かもしれませんね」
「ここが改善されたら、○○になるかもしれませんね」
問いを相手にパスする事で、顧客本人に思案してもらう!


p196
・プレゼンの基本的な流れ✨
①課題の復習(Whyの明確化)
②解決策の提示(Whatの明確化)
③実行策の提示(How、When、Whereの明確化)

最初に課題を共有して「なぜ必要なのか」
を示し、次に「何をすべきか」という大きな絵を見せて、最後に「具体的にどうやって」という話をする。


p212
・検討期間は必ず期限を切る
→期限を切り、プレゼンに希少価値を持たせる事が、相手の良い結論をスピーディーに引き出すポイント

・決裁者にプレゼンすること
→決裁者が上のレイヤーにいる案件なら、ヒアリングもプレゼンもその決裁者と直接やり取りしないとプレゼンの意味がない

→インサイドでも同じ…いずれは先生と直接やらないと意味がないかも。また、誰がキーマンかを確認しておかないと!


p223
・「紹介」に値する人間になること
→「金融知識が豊富で資金調達や税制対策に詳しいから会ってみない?」
→「経営者ばかり開拓している子で、人脈がすごいから会ってみない?」
→「大学時代にITで起業していて、IT業界や周辺に詳しいので会ってみない?」

「金」「人脈」「情報」
この3つがアポイントの価値がある人材


p230
・営業の螺旋階段
営業は「仮説」「検証」そしてその「改善」と「継続」


p238
・定期的に思考を言語化する
インプットとアウトプットを繰り返すことが短期間の成長につながる
アウトプットを行わない人が多い!
すぐに使ったり、因数分解したり、マインドマップに記入すること!


p242
・成長につながらないものに時間を割かない
→無駄な時間を捨てて、顧客の情報収集と仮説構築、知識の勉強や業界研究、1番重要なのは日々の振り返りに時間を割くこと!

目標設定とその繰り返し、いわゆるPDCAが大切!


p279
営業をロジカルに考える!
・何事も仮説に基づいて、スピーディーに判断と行動をすること
・日々の営業活動を数字で追うこと
・悩んだら課題を分解してみること
・ボトルネックや顕在化していない課題を常に探し続けること
・課題と解決策のパターンを増やすこと

ex:)
・「今の自分の課題を3つ挙げるとしたら何なのか?」
・「この前のプレゼンでうまくいかなかった要因は何?」
・「この企業情報から読み取れる経営者のニーズは何?」
・「そのニーズに似た事例は今までにもなかったのか?」


p283
・半年に一度、エースとの同伴を
競争原理を意識したままで、ナレッジシェアできる環境を身につける!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 名作(再読の価値がある本)
感想投稿日 : 2017年12月7日
読了日 : 2017年12月7日
本棚登録日 : 2017年12月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする