統計学が最強の学問である

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2013年1月24日発売)
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【感想】
統計学は確かに大切だが、真っ先にAIに乗っ取られる分野な気がしたのは自分だけだろうか?
というのも、データに基づいた処理というのはイチ人間が行なうよりもAIにやらせた方が確実だろうし、スピードも正確度も段違いだと思うからだ。

どちらにしても、読んでいるだけで鳥肌が立つくらい難しい本でした。
分析などをするにあたって統計学は必須だけど、結局そういう細やかな分析は自分には向いていないんだなーと実感。


【内容まとめ】
1.なぜ統計学は最強の武器になるの?
⇒「どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで、最速で最善の答えを出すことができるから」

2.EBM
Evidence Baced Medicine
「科学的根拠に基づく医療」
医師の経験や勘だけでなく、きちんとしたデータとその解析結果、すなわちエビデンスに基づくことで最も適切な判断をすべきというのが、現代医学において主流の考え方である。

3.統計解析の3つの問い
①何かの要因が変化すれば利益は向上するのか?
②そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
③変化を起こす行動が可能として、そのコストは利益を上回るのか?


【引用】
・なぜ統計学は最強の武器になるのだろうか?
一言で言えば、「どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで、最速で最善の答えを出すことができるから」だ。


p11
・「疫学の父」ジョンスノウの活躍
この外科医が行ったコレラ対策はごくシンプルだ。

1.コレラで亡くなった人の家を訪れ、話を聞いたり付近の環境をよく観察する。
2.同じような状況下でコレラにかかった人とかかっていない人の違いを比べる。
3.仮説が得られたら、大規模にデータを集め、コレラの発症・非発症に関連していると考えられる「違い」について、どの程度確かであるかを検証する。

スノウの提案した解決策は、「とりあえずしばらく水道会社Aの水を使うのをやめる。以上!」であった。
彼の助言に従って、コレラに汚染された水の使用をやめた町では、パッタリとコレラの感染が止まった。


p16
・EBM
Evidence Baced Medicine
「科学的根拠に基づく医療」
医師の経験や勘だけでなく、きちんとしたデータとその解析結果、すなわちエビデンスに基づくことで最も適切な判断をすべきというのが、現代医学において主流の考え方である。


p65
・統計解析の3つの問い
1.何かの要因が変化すれば利益は向上するのか?
2.そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
3.変化を起こす行動が可能として、そのコストは利益を上回るのか?


p71
意味のない解析結果など何の役にも立たないばかりか、虚偽報告である。
「十分なデータ」をもとに「適切な比較」を行う。
これが統計的因果推論の基礎である。


p87
「どのようにデータを解析するか?」
そもそも、「どのようなデータを収集し、解析するのか?」
この答えは、ごく簡単である。
「目指すゴールを達成したもの」と、「そうでないもの」の違いを比較しさえすればいい。


p126
・ランダム化の限界
月へのフライトに限らず、「1回こっきりのチャンス」あるいは、あったとしてもせいぜい数回程度しかチャンスの与えられないものを取り扱うことに対して、ランダム化しようがしまいが統計学は無力である。
要するに、一世一代の決断はランダム化することができないということだ。

他にもランダム化には、「倫理の壁」や「感情の壁」などが障害となる可能性が高い。


p214
・「IQ」を生み出した心理統計学

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: お勉強
感想投稿日 : 2019年3月5日
読了日 : 2019年3月5日
本棚登録日 : 2019年3月5日

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