向田邦子との二十年 (ちくま文庫 く 6-3)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年4月8日発売)
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本棚登録 : 166
感想 : 14
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脚本家 向田邦子と演出家 久世光彦の二十年にわたる交流を抑制の効いた筆致で、エピソードをつまびらかにしていく。「万年筆を何本もぶんどられた」といった軽妙なエピソードもあるが、多くのエピソードは枯葉色に変色し、そのひとつひとつを目を細め、愛しむようにして書かれたであろう随想記。一冊まるごと向田邦子へのオマージュであり、亡き恋人にあてた恋文の様でもある。向田邦子について語り、書かれた文章も多く存在するが、はたしてここまで描き切れる人はいるだろうか。深く愛した男はいただろうか。著者の心情が読む者の琴線に強く触れる好著。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2016年9月12日
読了日 : 2016年9月12日
本棚登録日 : 2016年9月12日

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