ベストセラー作家・スティーブン・キングが、題名どおり「書くことについて」書いた半自伝+文章読本。
何年も前から読みたいと思っていながら後回しになっていた本書を読んだのは、先日読んだミチコ・カクタニの『エクス・リブリス』で取り上げられていたから。冒頭から、同書で高く評価されていたメアリー・カーの『うそつきくらぶ』が出てきたり、巻末のブックリストにも重複する本が結構ある。
ホラーが苦手なので、キングの作品で読んだことがあるのはホラーではない『スタンド・バイ・ミー』や『刑務所のリタ・ヘイワース』などの中編が何編か。読んだ作品はいずれもこなれていて、面白かった記憶がある。
アメリカの労働者階級の母子家庭で育った恵まれた環境とはほど遠い幼少時代や、人気作家になるまでに経験した職業の過酷さ、そして具体的な文章指南まで、充実した内容が詰まっている(本書執筆途中に交通事故で負った大怪我についての記述が痛ましい)。
ただ、やはり特に好きな作家が書いたものではないからか、心を動かされるとまでは言い難く、星1/2はおまけです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年3月31日
- 読了日 : 2024年3月31日
- 本棚登録日 : 2024年3月31日
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