福島に住む家族を想い、東京に住む一人の男の子が帰郷してからの葛藤を描く「半」フィクションドキュメンタリー小説。
カバーイラストと帯に惹かれて衝動買い、そしてドトールで2時間かけて一気読みした感想は…結局どこからがフィクションでどこまでがノンフィクションなのかわかりづらかった。100%フィクションなら福島ディスりまくり青春小説。100%ノンフィクションなら何気ない日常の何気なくない一面を切り取った激動作品。なので非常に評価し難く、感情移入し難い作品でした。それもこれも、俺らはどんなに努力して気持ちを理解しようとも原発被害者からすれば「外野」だということ、そしてその「被害者」の線引きさえ非常に曖昧であることに起因すると思います。
しかし、最後の対談を読んでみて「プロパガンダで書かれた作品ではなく、フィクションを加えることで読み物にした作品」であることがわかり、少しホッとした。映画になるらしいので、まっさらな気持ちで観てみたいと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年3月7日
- 読了日 : 2012年3月6日
- 本棚登録日 : 2012年3月7日
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