イスラーム文化−その根柢にあるもの (岩波文庫)

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  • 岩波書店 (1991年6月17日発売)
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感想 : 136
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前期コーラン・後期コーランそれぞれから
アラブ的イスラムとペルシア的イスラムが分流しているのが良く分かった。
日本にいると同じイスラムでしょと思うが、
経典は同じで実質の別宗教のような印象を受ける。
特にスーフィズムなどは。

スンニ派にとってはイスラム法という聖俗を廃した厳格な規律がよく帝国を支え、
共同体形成のニーズに対して上手に応えてきたのであろうことを推測できる。
また、それが当時と異なる現在の国際情勢と摩擦を引き起こす一端となっていることも推測できる。

またシーア派にとっては現世が神の国でない以上、
より現世においては極端な思想と行動を促しやすいことも推測できる。

イスラムへの理解が深まる講演内容だった。

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感想投稿日 : 2013年10月29日
読了日 : 2013年10月29日
本棚登録日 : 2013年10月2日

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