1930年代を戦争による好景気の時代、庶民が生活の向上を希望できた時代、多くの国民が積極的に戦争を支持した時代として描写する。そのうえで、前線と銃後の社会的ギャップがあったことを指摘する。
本書の斬新な点は、帰還して銃後の社会に幻滅した兵士の視点に感情移入できるように構成されていることである。確かに帰還兵の心境が代表的な戦争支持の基盤であったことだろう。しかし反対に、銃後社会に感情移入したとき前線や帰還兵に対する印象はどうだったんだろうと思ったり。
都市と農村で銃後の緊張感が違うと感じる理由は何だろうと思うとき、顕然化された貧富の差のというよりも消費社会の発展度合いが大きいのだろうなと思う。結局見た目の印象。農村も情報がない分、案外のんびりしたものだったのではと想像する。
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- 感想投稿日 : 2018年11月20日
- 読了日 : 2018年11月16日
- 本棚登録日 : 2018年11月16日
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