無垢の力: 〈少年〉表象文学論

著者 :
  • 講談社 (2003年6月1日発売)
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本棚登録 : 70
感想 : 6
5

同性愛への興味から、だんだんと少年愛の方へ興味が移り、図書館で「少年愛」検索をしてひっかかった本です。

折口信夫「口ぶえ」
山崎俊夫「夕化粧」
江戸川乱歩「乱歩打明け話」「孤島の鬼」
稲垣足穂「少年愛の美学」
三島由紀夫「仮面の告白」「英霊の声」

に主に触れながら少年愛、その中に潜む無垢のメカニズムを説き明かします。
最終章では、おなじみの「やおい」や「耽美」にちょこっと触れています。そこらへんは他の物で補完した方が良いでしょう。

少年愛だからと、この本をスルーするのは人間の心のメカニズムを知るきっかけを逃してしまう事につながると思います。
今となってはアブノーマルかも知れませんが、そんなところには隠されてしまった価値があります。

それを知る、良い本だと思いました。

さて、足穂よむかな・・・(高校時代断念した人)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ちょっとまじめ
感想投稿日 : 2009年12月21日
読了日 : 2009年12月21日
本棚登録日 : 2009年12月21日

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