多読術 (ちくまプリマー新書 106)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年4月8日発売)
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本棚登録 : 3095
感想 : 465
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「本を読むということは、知識や情報を記憶構造に入れるのではなく、編集構造に入れることである」
セイゴオさんのお話を自分なりにおおざっぱに一言でくくるとこんな感じだと思う。

「松岡正剛の書棚」を知人に紹介したら、本屋に行ったその知人が逆に紹介してくれたのが、本書。

自分の読書体験では、読んでいる最中に、どうにも思考がジグザグと蛇行してしまって進めないことが多い。
それに対して、時にもやもやとした感情も抱いていた。もちろん、それが心地よい時も多かったが。

そうして、読書の迷宮(自分は勝手にこう名付けていた)に迷い込んでしまい、元に戻れないほどに道を外してしまうこともあったのだが、実はそれこそが、氏の言う多読だった。

なんか、目の前の霧がすっと晴れていく気分だった。

飛び石のように、本から本へ、ぽんぽんぽんと飛び移って行きたくなるような、これから先のワクワクする読書体験をかき立てられる。

本を読みたくてたまらなくなる本、です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学・思想
感想投稿日 : 2014年4月19日
読了日 : 2014年4月19日
本棚登録日 : 2014年4月18日

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