テレビは見てはいけない 脱・奴隷の生き方 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所 (2009年9月15日発売)
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苫米地英人『テレビは見てはいけない』(PHP新書)

■ 洗脳とは「内部表現」の書き換え
□ ホメオスタシス:湿度や温度が変わっても、生命を同一の状態に維持するために自動的に体が反応すること。
□ 人間は、物理的空間の変化だけでなく、自分の心の中の変化においてもホメオスタシスが働く。
□ 洗脳=人間の内部表現を書き換えることによって、「ホメオスタシスの状態を変える」こと
□ ほとんどの人は「死ぬのは嫌」というホメオスタシスを持っているが、自爆テロの実行犯は、洗脳によって「死後の世界は素晴らしい」というように内部表現が書き換えられてしまっているので、死を恐れることなくテロに向かう。

■ ルー・タイスの教育プログラム
□ 彼のプログラムは一言で言えば「いかに高い自己イメージを維持するか」という思考の技術。
□ 徹底して自己のイメージを高く保ち、その自分にそぐわない行動を取ることを不快に感じる自己を構築する。
□ 全ての行動を「have to」から「want to」に変える。

■ 犯罪者は子どもの頃から自己評価が低い
□ 犯罪者の多くに共通するのが「自己評価の低さ」である。
□ 自己評価の低さは、子どものときに、親や周りの大人に植え付けられたまま歳を重ねてきたもの。

■ コンフォートゾーンを見つけるプロセス
□ コンフォートゾーン=人間が快適に生活できる外部環境の幅。
① 暫定的なゴールを一つ設定する。
② そのゴールを満たした未来があることをリアルに思い浮かべる。
③ その場合、自分は現在どうあるべきかを徹底的に吟味する。

■ 現状に満足している人は洗脳されている
□ 自分が現状に満足していると思ったら、危ない。満足していれば入るほど危険。
□ 自分の会社や現状に満足している人は、上司や先輩から植え付けられた考え方を、あたかも自分が考えたかのように受け入れてしまっている場合がほとんど。それは自分の考えたことではない。人から言われたこと。受け売りに過ぎない。
□ 誰に言われたことか、どこで聞いたか、一つ一つ書き出していく。その根拠は何か、そしてそれは本当に自分の欲していることなのか。

■ スコトーマ
□ スコトーマ=心理的盲点
□ コンフォートゾーンをずらすことで、今まで見えなかったスコトーマを見ることが可能になる。

■ 奴隷の思想
□ 上を目指すこと自体は良いことである。問題は、子どもの頃から自分の行動を、何らかの価値に合わせて徹底的に束縛することがよいことである、そうでないと不安になるような教育を受け続けていること。それは「奴隷の思想」である。
□ 何かしら他人に「こうした方が良い」と言われたら、それが本当に自分のしたいことかどうかを考えてみるべき。
□ 盲目的に受け入れていると、知らず知らずのうちに奴隷状態に置かれることになる。
□ 更に問題なのは、奴隷状態が楽になってしまうこと。本当は辛い毎日なのに、それがコンフォートゾーンとして定着して抜け出せなくなっている人がたくさんいる。
□ 大前提として、コンフォートゾーンは他人に選ばせるのではなく、自分で選ぶこと。常にそのことを念頭に置いておく。

■ 空気を読め
□ 画一的な価値=空気を読むことが正しい人間のあり方であり、「人間社会には共通の空気、望ましい空気があるべきだ」という論理に何の疑念も抱かない人間が多くなっている。
□ しまいには、空気の読めない人間を「KY」と排除する「差別のシステム」を受け入れて、喜んでいる。
□「一つの集団には、それに相応しい空気がある」と思うこと自体が洗脳の結果である。
□ この世に、読まなければならない空気など、本来ない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2010年5月25日
読了日 : 2010年5月3日
本棚登録日 : 2010年5月3日

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