紀元前後に繁栄を極めたローマ帝国の史実に造詣の深い塩野七生の著作。
『危機の打開に妙薬はない。ということは、人を代えたとしても目覚ましい効果は期待できないということである。やらねばならないことはわかっているのだから、当事者が誰になろうと、それをやりつづけるしかないのだ。「やる」ことよりも、「やりつづける」ことのほうが重要である。』
国内外では郵政民営化や湾岸戦争が主要な政治的テーマだった10年近く前の文章である。近ごろ新聞では首相交代論が報道されるが、戦後最大とも言われる国難に対して我が国が立ち向かうヒントが随所に読み取れる秀作である。
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- 感想投稿日 : 2011年5月22日
- 読了日 : 2011年5月22日
- 本棚登録日 : 2011年4月25日
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