読書について 他二篇 (岩波文庫 青 632-2)

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もう18年以上前に、この本に出会いました。
読書なんて、それまで、友達がいない、
真面目な奴がする印象でした。

読書家なんて、
半分バカにしていましたが、あるキッカケがあって本好きになりました。そのキッカケの一つが、
この本です。名著として名高いですが、100年以上も前に書かれている本が残っていること自体奇跡みたいなものですから、語られる内容も、長い長い時間が経過しているにも関わらず、全く旧くなっておらず、まさしく読書のある面の真実を語っているのでしょう。

この18年間で、15,000冊ほどの本を手にとり、
3,000冊ほど購入しました。
800人の著者の著作に出会い、
その中から160人ほどの著者が、
自分に多かれ少なかれ影響を与えてくれました。

18年間の読書歴で、自分が本に問うてきた事は、
沢山あります。

自分とは、何者か、日本とは、どういう国なのか、また日本人とは何者なのか?
私は、どこへ向かい、
私達は、何処へ向かっているのか?

私は何ができるのか?何を知りたいのか?そして、
何ができなくて、何を知らないのか?

また有意義な人生とは何か?それを達成する生き方や考え方は、どういうものなのか?健康とは、何か?

本を読むとは、どういうことなのか?
著者ごとの問題意識の違いは何か?自分は、なぜその著者の主張に惹かれしまうのか?また批判したいのか?

ある人との出会いとは、果たしてどういうことなのか?

有効な勉強方法があるのか?そもそも、勉強とは何か?学習とどう違うのか?外国を知るには、どうすればいいのか?外国語をどうやったら身につけることができるのか?社会的に有用なスキルとは、果たして何か?これから何が求められるのか?

経済、社会とは何か?具体的にどういう状況なのか?どういう問題があるのか?小説、エッセー、評論は、人間の在り方を、どう表現しているのか?

また、人間の精神は、どうして病むのか?その時の状態は、どうなのか?宗教は、どういうものなのか?

18年間に、沢山の疑問が浮かび、その度に、多くの本に回答を求めては、勘違いをし、誤解をし、著者の考え方を理解し、研究し、自分の考え方を知るように努めてきました。

読書を通して、自分の弱さを知り、また自分を愛する技法を知りました。それは、精神的充実感を得ることに多大な影響を与えてくれました。

これからも、私は本を読み続けることでしょう。
今や読書家は、絶滅危惧種になりました。
各種統計で、そのデータがはっきり出ています。
時代の趨勢だと思います。
滅びゆく宿命なら、やはり美しく滅びたいと思っています。こういう美学も、読書は、自分に教えてくれました。本は、私に多くのモノを与えてくれました。読書には、感謝しかありません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月16日
読了日 : 2019年12月16日
本棚登録日 : 2019年12月16日

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