お宿如月庵へようこそ: 湯島天神坂 (ポプラ文庫 な 11-4)

著者 :
  • ポプラ社 (2017年10月5日発売)
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本棚登録 : 271
感想 : 20
5

大火事で唯一の肉親である姉が行方不明になってしまった梅乃。
15歳だけど、江戸時代の15歳ってもう立派な大人なんだなぁ、と感心しきり。でも親が亡くなって、15歳で、いくら姉がしっかりものとはいえ、自分が奉公に出ていなかったのはなぜかな、とか無粋なことを考えてはいけません。
なにしろポプラピュアフル文庫なのですから。
多少の甘さは見ないふりをいたしましょう。

そこを差し引いても、なかなか面白かったです。
だからこそ、といえなくもないのですが、ひとまずめでたしのエンディング。

そも如月庵とはなんぞや、隠された秘密はまったくもって解明されていません。続刊のつもり満々ですね。

でもいいのです。
ポプラピュアフル文庫なのですから。
今まで時代小説に触れてきたことのない子どもたちでも気軽に読めて、ひとまずのハッピーエンドは、入門書にもぴったりだと思います。

ティーンではありませんが、続刊も引き続き読みます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2019年7月6日
読了日 : 2019年7月6日
本棚登録日 : 2019年6月25日

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