逆説の日本史9 戦国野望編(小学館文庫) (小学館文庫 い 1-9)

著者 :
  • 小学館 (2005年5月11日発売)
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感想 : 31
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3章から読書。戦国時代を「和」の転換期と捉える発想が面白い。井沢氏の著作の面白さは、足利義満にスポットライトをあてるなど、埋もれてしまった歴史的人物の功績を再検証するところにある。司馬遼太郎に似ているかもしれない。本巻で言えば北条早雲。そして織田信長と同列に毛利元就を取り上げる視点も興味深い。現代と江戸時代からみた人物評価の違い、兵農一体の信玄公の限界、そして信長の独創的天才性など。長篠の戦前の司馬氏の梅雨のエピソードは、まさに井沢氏が提言したいことの本質だろう。シリーズ当初にあった、暴走感も(多少)取れ、史学書としても十分面白い。

第1章 琉球王国の興亡編
第2章 海と倭寇の歴史編
第3章 戦国、この非日本的な時代編
第4章 天下人の条件1
第5章 天下人の条件2

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2014年3月7日
読了日 : 2014年3月13日
本棚登録日 : 2013年9月5日

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