タイトル、「ひとりたりない」
足りないのはお姉ちゃん。兄弟3人でアイスを買いに出た時のこと。小2の弟・周斗の蹴っていたサッカーボールが車道に出てしまい、その時きたトラックに気がつかずにボールを追った弟を助けて、お姉ちゃんがトラックにひかれて死んだ。目の前でお姉ちゃんが死んでしまい、私・琴乃たち一家は変わってしまった。周斗は指しゃぶりをして、言葉を話さなくなた。おねしょがはじまった。ご飯を食べず、それなのに夜中に冷蔵庫の中をあさって食べ散らかす。お父さんとお母さんは、仕事には行っているけど、夜はお酒を飲んでいる。お母さんはお酒を飲んでは吐く。
琴乃はおばあちゃんにSOSをだした。
おばあちゃんはすぐに来てくれた。琴乃の話しを聞いてくれて、きちんと食事を作ってくれて、家事をこなしつつ、周斗に歌を歌ったり本を読んだり、そして周斗のご飯も野菜をたっぷりとれるように作ってあげて・・・
みんなの悲しみを受け止めて、時間が心を癒してくるからと、誰を責めもせず、「そういうもんだよ」と受け止めてあげた。
家族の死という悲しみを乗り越えるには、どうしたらいいのか、
心にしみる物語。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本児童文学
- 感想投稿日 : 2012年9月1日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2012年9月1日
みんなの感想をみる